スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

八月二十一日 壱【一方通行編】

「なるほど。面倒なことになってるみたいじゃん」

コーヒーカップを口につけて黄泉川は呟く。
既に時間は夜中。
雲雀と白井は既に眠っている。
起きているのは黄泉川だけだった。

黄泉川が白井を掻っ攫った後、家に着く頃には落ち着いた白井と3人で焼肉をしながら経緯を聞いた。
白井が途中途中ではぐらかすので黄泉川は具体的な内容はさほど聞けなかったが、どうやら綾峰がまた何やら1人でやっているらしい。
それについてはいつもの事だし、綾峰の事だから何かしら理由があるのは黄泉川にはわかっている。
伊達に10年間も面倒を見ていない。
綾峰が人の命を軽んじるヤツで無い事を自信を持てるくらいには信頼はある。
でも、と黄泉川は呟くと。

「だからと言って女泣かすのはダメじゃん」

コーヒーを飲みきると、カップを流しに置き水を入れる。
そして、私もシャワーでも浴びるかと考え、黄泉川は風呂場に向かった。
洗面所で服を脱ぎながら、黄泉川はふと、笑いながら呟いた。

「あいつも女を泣かすくらいには成長したのかねぇ」

続きを読む ≫

八月二十日【一方通行編】

第二位との戦闘、多重能力者との決別、白井への宣告。
様々な事件が起こり、消化不良のまま時間だけが無情に流れて八月十九日は終わった。
その翌朝、御坂は白井と一言も会話をせずに寮の部屋を出た。

施設はまだ壊されていない。

それだけが御坂の胸を苦しめる。
今日も第二位に邪魔されるかもしれない。
あるいは多重能力者が邪魔しに来るかもしれない。
はたまたまるで知らないもっと強い敵が立ちふさがるかもしれない。
それでも御坂は止まれない。
止まってはいけないのだ。
自分が遺伝子サンプルを提供して生み出されてしまったクローン達は今も1人、また1人と命を奪われているのだ。

御坂はリストにあるもう1つの施設に忍び込んだ。

続きを読む ≫

八月十九日 弐【一方通行編】

「ハハハハハハハハハハハハハハ!!逃げるだけじゃ何にもなんねえぞコラ」

帝督は2枚の翼を羽ばたかせながら笑う。
帝督の手の動きに従って研究所内の壁や天井を駆け抜ける御坂を追う様に爆発が生じる。

「ッ!キャッ!!」

逃げ切れずに、御坂は天井で爆風を背後から受けてそのまま床に落ちそうになる。
帝督はそれを見ると追撃の羽を放つつもりで翼を広げた。
しかし御坂が右手を己の方に伸ばしているのを見て、帝督は慌てて6枚の翼を防御に回す。

瞬間、轟音と共に超電磁砲(レールガン)が帝督に炸裂する。

落下しながらの体勢で御坂が放ったのだ。
御坂はそのまま磁力を使い、床にゆっくりと降り立った。

「直撃なら流石に喰らうでしょ」

衝撃で粉塵が巻き起こり、相手の姿が見えないが、御坂の最強の一撃だ。
効かない筈がない。
だけど、と御坂は先ほどの事もあり、いつでも動けるように体勢を低くして相手の動きに備える。

「危ねえ。危ねえ。俺の翼をぶち抜いて掠めやがるとは」

粉塵が晴れると共に出て来た帝督は真白の翼を羽ばたかせ再度姿を見せる。
その服は脇腹の部分が破け、僅かに血が出ていた。
しかし、御坂の全力の一撃が直撃したと言うのに。
傷はそれだけだった。

(翼を使って軌道をずらされたッ!?)

帝督は御坂の驚愕を嘲笑うように口角を歪める。
そして翼を勢い良く羽ばたかせた。

「くっ!!ああああああああ!!」

轟!! という風が御坂を襲う。
御坂はそれを足を磁力で留めることでどうにか耐える。
しかし、あまりの烈風に御坂は目を閉じてしまう。
それがまずかった。

「がっあ…」

腹に帝督の拳がめり込んでいた。
烈風を放つと同時に帝督は御坂の懐に一気に潜り込んだのだ。

「く…っそ…」

どさり、と御坂が倒れる。
ポケットからこぼれ落ちたのか、複数のコインが金属音を響かせながら床に散らばった。
帝督は御坂の首に翼を押し付ける。

「これで終わりか」

帝督の声が低く響いた。

続きを読む ≫

八月十九日 壱【一方通行編】

とある病室。

「退院おめでとうだね?」

カエル顔の医者は患者であった少年に言う。
ベッドの上に座っていた少年は看護士に手渡された松葉杖を両脇に抱えながら、どうにかベッドから立ち上がった。
少年の目の前には彼らの両親が立っており、彼らはそれを見ながら奇跡に涙した。
なぜなら、この少年はとある事故に巻き込まれて、数ヶ月前に2度と立ち上がることは愚か今後一生の内に下半身が動く事は無いだろうとまで診断されたのだ。
それが、今や松葉杖を持ちながらとは言え自力で立ち上がるまで戻ったのだ。
これが奇跡と言わずして、何と言うか。
両親達は横に立つ、カエル顔の医者に一生を掛けても足りないとばかりに感謝の言葉を述べた。
しかし、カエル顔の医者は首を振り、両親達に少年の方を見るように促した。
両親が少年の方を見ると、奇跡はまだ続いていた。

続きを読む ≫

八月十五日 肆【一方通行編】

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!」

続きを読む ≫

≪ BackHOMENext ≫

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。