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VS四男【第一話】

ピンポンパンポ~ン♪

この作品は本編、『とある科学の事件体質』とはいっさい関係ないものだとご了承ください。
出てくる登場人物は本編とも、原作ともまるで関係ありません。
なお、本編をシリアス:ギャグ=5:5といった感じなのに対し、
この作品ではシリアス:ギャグ=0:10です。


また、この作品は以下の要素を含めます事をあらかじめご了承ください。

・登場キャラのほとんどがキャラ崩壊してます。


以上。

あと、若干設定を組み替えたところもありますが、この作品の流れとはあまり関係ないのでスルーしてもらえれば良いと思います。



















とある科学の事件体質(トラブルメーカー)外伝
~とある家族の一家団欒(オリジンブレイカー)~第1話











平日、午前10時。
幼稚園児は幼稚園、学生ならば学校に、社会人なら職場へ、それぞれ向かった後の時間帯である。
主婦なら家事を行う時間だが、うちの場合は既に食器はそれぞれが、洗濯は朝一に終わっている。
ちなみに掃除はやる気が起きないし、女の多いうちの場合、下手に部屋に入るとメンドクセーことになるのでパス。

「だぁー、暇だ。メンドクセー」

俺はそんな自宅のリビングで寝転びながら呟いた。
テレビは幼稚園児以下の年齢の子供や主婦向けの番組しかやってないのでやることがない。
やっぱ、学校の創立記念日ってのはメンドクセーものだ。
5月の中旬、そんな中途半端な時期に創立されたのはうちの高校ぐらいで、平日の今日、家族は全員学校や職場に向かってしまっている。
同じ高校の友人達はそろいもそろって、補習だそうだ。
「上条ちゃーん、バカだから補習ですー♪」と電話口で母親が言ってたのを思い出す。
はぁ、とため息を吐くと、俺はとりあえずどこか散歩に行くのも良いか、と思って部屋に財布を取りに行く事にした。

2階にある自室に入ったところでふと、思いついた事を実行してみる事にした。
パソコンの電源を入れる。
軽快な音と共にパソコンが起動して行く。
僅か数秒で起動し、デスクトップ画面が表示される。
学園都市で最も速いパソコンと言われて買ってみたのだが、予想外に速く、相変わらず驚かされる。

「よし、始めっか」

フォルダの1つを選び、オンラインゲームを起動する。
ログイン後、すぐに画面に表示されるのは剣や杖を持った三等身のキャラクター達で、よくある魔法と剣のRPGだ。
9人家族の上から4番目と言う事で、年がちょうど一番上とも下とも近いせいか、色々家族の趣味に付き合うので、このオンラインゲームはたくさんある俺の趣味の1つだったりする。
その中で最もレベルの高い剣と杖を持つキャラクターを選ぶと俺はゲームの世界に入って行く。
オンライン上に作られた街にいる俺はチャット画面を開き、この時間帯でログインしてるプレイヤーに声をかけた。

『おーい、イッコウ。元気~?』

俺の問いかけにすぐに返事が返ってくる。

『(o^∀^)ノゃぁゃぁ、元気だぜ~』

俺がそれに答える前に相手からの追伸が来る。

『それにしてもこんな時間にどうした?学校は?(・ω・ )』

『今日は創立記念日だから、休みなんだ』

『マジか。羨ましす(゜д゜)』

『ああ、って言う訳で昼前まで暇なんだが、どうする?』

昼になったら昼飯を作らねばならない。
うちに冷凍食品は基本的に無い。
あっても弁当用の細かなおかずばかりだ。
だからうちの一家でまだ小学生の末っ子以外はこういう休みの日は自炊するのがルールである。
俺の問いかけにイッコウは数秒、悩む様に、

『……………………』

という返事をしてくる。

『補助キャラのレベル上げでもするか?それともどっか新しいダンジョンあれば行くか?』

俺が適当に選択肢を提示する間に、相手は考え決まったのか、

『んー、だったらちょいと付き合ってほしいとこあんだけど。良いか?(・ω・)』

『どこにすうr?どこでもいいぞ』

おっと変換ミスをしてしまった。

『ちょいとこっち来てくれ』

『今どこー?』

『あ、部屋の方』

一瞬だけ俺は目を疑うが、すぐに意を決し返事を書いた。

『おk、今から行く』

それだけ書くと、オンラインゲームからログアウトする。
パソコンをすぐに終了させ、部屋を出ると、2階の廊下を歩き、最も奥にある部屋に向かう。
うちは基本的に 1階に兄さん達や姉さん3人とまだ小学生の末っ子と母親の部屋があり、2階に俺以下弟や妹達5人の部屋がある。
そして2階の中でも一番奥、扉に『いっこうの部屋』と書かれたクジラの可愛いプレートがぶら下がってる。
俺は扉にノックをする。

「開いてるぜェ」

中から声が聞こえて来るので、部屋に入る。
扉を開けるとまず初めに見えたのは自分の開けた扉と壁の隙間から漏れる光だった。
部屋の中は暗く、窓は遮光カーテンによって閉じられており、唯一の光はパソコンの画面だった。

「相変わらず、暗い部屋だな」

俺は感想を述べながら部屋の中に入る。
部屋は12畳程の大きさでその住人はベッドの上でシーツに包まっていた。
白い髪に、爛々と灯る紅い瞳。
肉食獣を彷彿させるその瞳を見ながら、相変わらず自分に似ていない弟だとため息を吐く。
俺のため息に弟は勘違いしたのかいらつく様に舌打ちをする。

「ンだよ?引きこもりが悪いかよォ?」

おっと、弟がすねそうだ。

「いや、そう言う訳じゃねぇよ。単純にうちの一家はどいつもこいつも似てないなぁと思っただけだ」

「…ああ、確かに」

うちの一家はどいつもこいつも似ていない。
妹の三女と四女の双子と末っ子が似てるっちゃぁ似てるっていうぐらいだ。
その上、どいつもこいつも母親に似ていない。
おかしいなぁ。一応全員母親の腹から生まれて、しかも全員親父も母親も同じはずなんだが…。
ま、母親の身長が似なくて良かったなと俺は少し思ってるから俺としては別に良いが。
っと、そんなことより今は目の前の弟だな。
先ほども言った通り、俺と弟は似ていない。
俺は黒髪の典型的な日本人で前に姉さんに「あんたって平々凡々で特徴がないってのが逆に特徴よね」と思いっきり言われたくらいだ。
それに対し、弟はまず白い。
何が白いって、髪、肌、どれをとってもだ。
正直、頑張ってる姉さんや妹達には悪いが、うちで一番の美白はこいつだろぅ。
何でも能力の関係で紫外線が当たらないから紫外線を防ぐための色素もいらないそうだ。
俺としてはそのチート能力がうらやましいと思うの反面、これのせいで弟がひきこもりになったのだから素直にうらやましいとは思えなかったりする。

「で、一行。出かけるのか?」

俺は珍しく外に出かけようとする弟、一行(いっこう)に声をかける。
一行は俺の言葉に本来の目的を改めて意識したのか、若干顔を渋らせるが、しばらくして頷いた。

「んじゃ、さっさと着替えろ」

シーツ怪人状態の一行にそう言うと、俺はずんずんと奥に入り、部屋を明るくするためにカーテンを開けた。

「ぎゃァァァあああああああああ、と、溶けるゥ!」

シーツ怪人が断末魔の悲鳴を上げる。

「溶けねえよ!てか『一方通行(アクセラレータ)』だろ、お前の能力!これくらい『反射』しとけ!」

ツッコミを入れつつ、俺は一行の部屋の現状を改めて見直す。
うん、今度妹達引き連れて大掃除すっか。
同居人いそうだし。
あ、でも電子機器あるし、下手すっと電子機器が一斉ダウンして一行が泣くからなぁ。
仕方ない、俺と一行だけでやろう。

「いやァ、何かこう言わないとダメな気がして…」

「もう十分ダメだっての。ほら、さっさと着替えろ」

「ン?この格好じゃァダメなのか?」

一行がシーツを脱ぐ。

『おめでとう、シーツ怪人は白黒ジャージ怪人に進化した』

なんか、脳内に某キャラクターゲームの進化シーンの音楽が思い浮かんだ。
ちなみに、この白黒のジャージは一行が現在登校拒否してる長点上機学園のものだったりする。

「いや、どこに行くか知らんがダメだろ?」

一行の事だから、アキバか近くの家電量販店とかに行きたそうだな、と判断した俺の考えだったが一行は怪訝な顔をして尋ねて来た。

「コンビニ行くのにジャージじゃダメなのか?」

「コンビニくらい1人で行ける様になってくれないとお兄ちゃん困るんだが…」

本気でこの弟が心配になってきたなぁ。
家の中だと飯時は1階に降りてくるし、料理当番制なので一行ももちろん料理をするからよく見かけてたからあまり心配してなかったが、こんなに外へ行くための耐性がないとは…。
つい、ため息が漏れる。
一行は俺のため息が聞こえたのか、急に言い訳を口走った。

「だ、だって、外出たら危険じゃねェか、例えば銀行強盗とか」

「お前の能力的に普通にお前なら銃弾も跳ね返せるから大丈夫だ…てか相手の銀行強盗の方が危険だろ、その状況」

「だ、だって毒ガスがあるかもしれねェし」

「お前なら大気を『制御』してどうにかできんだろ…てかそんな日常的に毒ガスは散布されてません」

「そ、それに地球が崩壊したら流石に空気なくなるだろゥから、俺だって死ンじゃゥ!」

「大丈夫、そん時は生き物は全部死んでるから…てか地球そんな簡単に崩壊しないから、地球舐めんな」

「う、うゥ」

気弱な一行についため息が漏れる。
まぁ、せっかく一行がコンビニとは言え、出かける気になってるのだから出かける手伝いをしてやるのが兄の役目というものだろう。

「わかった。付き合ってやるから。そうだな、玄関ぐらいまで」

俺の言葉に途中まで輝いた一行の表情が後半の俺の言葉に一気に花が枯れるように暗くなっていく。
がくりとorzの形にひざまずいた一行の背中に哀愁が漂う。

「わ、悪かった。冗談だ。コンビニの入り口まで、な。そこまではちゃんと付き合ってやるから!」

「コンビニの中はどうすンだよ?」

「それは流石に自力でどうにかしてくれよ…」

「うゥ…………わァっーた。頑張ってみる」

「おう、その意気だ!」

俺は一行を励ますと、ジャージ姿の一行を連れてコンビニに向かうことにした。





「いらっしゃいませぇ」

店員の声がコンビニの中から聞こえてくる。
俺の横で一行が震えていた。
かすかに聞こえる声からは、

「無理………………逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ………うン、無理」

何とも心許ない言葉が聞こえてくるがあえてスルー。
俺は一行とコンビニの自動ドアの直前まで行くと、一行の背中を押す。
『反射』されて、押せねぇ。

「こら、一行!行くんじゃなかったのかよ!?」

「無理!!てか、あの店員、明らかになンかの道の人だろォ!?」

一行の声に俺は店内をじっと観察する。
すると、確かにレジを打っている店員は金髪で青のサングラスをしていた。
しかし、俺はすぐにその人物を思い至る。
というか同級生なのだが。

「あぁ、土御門か…」

バカ三人組(デルタフォース)の1人である上条が2年生とは言えまだ5月の時点で既に補習なのに、同じデルタフォースに所属する土御門がここでバイトをしているということは、どうやら土御門だけ補習を免れたか、補習を知らずにバイトを入れてたといったところだろう。
一行に土御門が同級生であることを説明し、どうにか納得させ行かせてみる。

「いらっしゃいませぇ」

コンビニに入った瞬間かけられた声に一行はビクゥッという音が聞こえてきそうな程に身震いすると、そのままの姿勢でベクトルを後ろに向けて返って来た。
器用だな、おい。

「こら、一行。無駄に器用な能力の使い方して戻ってくんなよ」

「だ、だって、いきなり声かけられて…」

「いやいや、単に客への挨拶だから。びびんなよ、それくらいで」

「も、もう一回行ってみる」

がんばれ~、と手を振る俺に気づき、土御門が首を傾げているが、スルーだ。
弟のため、俺は恥も外聞も捨ててやろう。

一方、意を決した一行は速かった。
物理的に。
入った瞬間にはベクトル操作で店の奥に行き、雑誌を数冊持ったかと思うと、既にレジにいた。
そして雑誌を置き、財布から万札を置くと。

「釣りはいらねェ」

そう言って、雑誌と共にコンビニから出て来た一行に、俺は、

「ちゃんと返して貰って来なさい」

ニッコリ笑って叱りつかることにした。






「それにしても一行、お前が雑誌買うためだけにわざわざコンビニに行くなんて珍しいな」

帰り道、雑誌を持つ一行と共に俺は歩いていた。
もうすぐ昼なので早めに帰って昼の準備をせねばなるまい。
一行も腹を空かせてるだろうし、今日は頑張ったんだから、何かおいしい物を作ってやるか。
と、そんな事を考えてる俺に一行は先ほどの問いの答えを言う。

「とあるゲームの先行販売をするらしいンだけど、そのための応募券がこの雑誌にしかなくて…この雑誌って、通販じゃ買えないから。家族の誰かに頼もうとしたら母さンが『たまには自分で買って来なさい』って」

「なるほど、母さんらしいや」

ああ、きっと母さんは今日創立記念日で俺しか家にいなくて、俺が一行に声をかける事を計算に入れていたのだろう。
流石は伊達に九児の母親をやってはいないな…。
きっと、母さんとしては一行をどうにか独り立ちさせてやりたいのだろう。
引きこもりがダメ、という事を母さんは言わない。
それも1つの個性だと肯定し、その上でどうにかその子が生きて行ける様に努力し、努力させる。
ま、だからこそ俺らは母さんが大好きなわけだが。


新作のゲームの会話をしたりして家についた俺たちはいつもの生活に戻る。
さきほどおいしい物と言っても俺にできるのは炒飯ぐらいなものだ。
弟が弟なりに頑張ったのだ、まぁ、俺もがんばろう。
メンドクセーがな。



炒飯を作り、一行の部屋に持って行く。
相変わらず暗い部屋だが、2人で食べる炒飯はなかなかおいしいものだ。
超機動少女カナミン(マジカルパワードカナミン)を一緒に視聴しながら炒飯を食べていると一行が唐突に言った。

「なァ、兄貴」

「ん?どうした一行?」

「俺、今日外に行ってみて思ったんだ」

「?」

はにかむような笑顔で、一行は、

「やっぱ、通販がいいな」

「そげぶ!!」

「へぶっ!?」

愛ある拳は防ぐ術無し!!
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