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八月二日【日常編・恋悩み 壱】

常盤台中学学生寮、二○八号室。
ベッドの上で、白井は悶えていた。

(「黒子は、綾峰先輩のことが好きだったのですわよ?」)

綾峰がちょっとした悪ノリで行った記憶喪失ゴッコの際に、白井がつい口にしてしまった言葉だ。
その時は怒りのあまりドロップキックをしてそのまま3時間連続で説教をしてしまったが、今更考えてみれば、

(あれじゃ、告白じゃないですの~!!!)

ばたんばたんとひっくり返るようにベッドの上で白井が頭を抱えていると、その衝撃でベッドの横の棚に置かれていた目覚まし時計がぼとっと落ちてきた。

ごんっという音が部屋に響く。

「――――――――ッ!!」

白井は別の意味で悶え出した。
それを端で見ていたクロは、

「きゅい」

何やってんだか…とでも言うように、鳴いた。







とある科学の事件体質(トラブルメーカー)第24話







「綾峰君。完成したよ」

そう言って、カエル顔の医者は綾峰の左腕にそれを取り付けた。

「せ、先生!?これはまさか!!?」

「ああ、君のための義手だよ。感じはどうだい?」

「ええ、かなり良いです。感触も本物そっくりですし、動きもまさに腕そのものです!」

「気に入ってくれたようで良かったよ。だが、その義手はそれだけでは無いんだよ」

「それだけじゃないってのは?」

「その義手は学園都市の科学技術の粋をこらしたものでね。夢の3大機能があるんだよ」

「な、それはいったい!?」

「まず、その1。ひとさし指からビームが出る。」

「なっ!」

「その2。ロケットパンチができる!」

「すげええええ!!」

「その3!中指から醤油が出る!」

「何でだあああああああ!!?タマゴかけご飯にでもしろっての!?ていうか他のがすごいのに、それだけ明らかにしょぼすぎるだろっ!」

「え?もしかして朝はふりかけ派?ちなみに僕はタマゴかけご飯派だけどね」

「あんたの朝飯なんてどうでもいいわ!ちなみ俺は納豆派だ!」

「ねーよw」

「何でだよ!納豆ご飯の何が悪いってんだよおおおおおお!!」

綾峰の心の叫びを裂くように、突然綾峰の足下に雷が落とされる。

「うおッ!?」

「あやみねえええええええ!!」

驚いて声の方を見ると、御坂と白井がいた。
白井は顔を真っ赤にして御坂の後ろに隠れており、御坂は体中から電気をばちばち言わせていた。

「な、何だ?どうしたんだ?御坂?」

「黒子は私のものよ。どうしても黒子が好きって言うなら私を倒して行きなさい!」

「お前ら、やっぱりそういう趣味が…………」

「良いから!!行くわよ!」

言葉と共に御坂は数十の雷を綾峰に向けて落としてくる。
綾峰はそれらを黒い物体で防ぎながら、

「くっ。ならば喰らえ!ロケットパーンチ!」

左腕を飛ばし、御坂の額に当てる。

「ぐはぁ!!やーらーれーたー」

「よわっ!つーかわざとらしいなっ!!」

御坂はばたりと倒れた。

「ふっ、これがあんたの愛ってやつね。負けたわ。黒子を連れていきなさい」

「………………綾峰……先輩」

白井が御坂の後ろから綾峰の方にやってくる。

「………………………白井」

そして2人の距離は零になり、

「「「「ようこそ、仲間(ロリコン)よ」」」」






「ちがああああああああああああああうッ!!!!」

綾峰は叫びながら目を覚ました。








『黒子は、綾峰先輩のことが好きだったのですわよ?』

「……………………どうすっかなー」

左腕のリハビリをしながら、綾峰は呟いた。
能力で作った左腕を自然な腕のように扱うためのリハビリで、今は紙に文字を書いているところだった。

「あれは…………告白なのか?…………というか悪ノリするんじゃなかった」

いつの間にか、綾峰の左腕が書く文字が「orz」になっていることに綾峰は気付いていない。

「つーか、次あいつと会う時どんな顔すりゃいいんだよ?………………はぁ、メンドクセー」

「むー?何がメンドクセーの?」

びくぅっと、突然の声に驚いた綾峰はベッドの横にいつの間にか雲雀がいたことに気がついた。

「ひ、雲雀?いつからそこに?」

「むー?さっきからいたのに、おにーちゃん考え事してて反応してくれないんだもーん。むー!!」

「わ、悪かったな。それにしてもお前、その格好…………」

雲雀はいつもの患者用の服装ではなく、白のワンピースだった。

「えへへー。いいでしょー。私のための服なんだよー」

そう言って雲雀は喜ぶ。
考えてみれば、雲雀は研究機関でモルモットのごとく扱われていたのだ。
こういうお洒落な服を着るのは案外初めてなのかもしれない。と綾峰は思った。

「可愛いんじゃないか?それにしても普段着ってことは退院するのか」

「………………………………//」

「雲雀?」

俯いて反応のない雲雀に綾峰は声をかけると、雲雀は慌てて返事をする。

「う、うん!今日で私退院だから、おにーちゃんに挨拶しておこーと思って」

「そっか。良かったな。黄泉川のところに住むんだろ?」

綾峰は未だ包帯まみれの右手で雲雀の頭を撫でながら聞く。

「うん!おねーちゃんと一緒に暮らすんだー」

そう言ってにっこりと笑う雲雀に綾峰もにっこりと笑うのであった。







「………………やっぱり、こう………………まずいと思うんだよなー」

『何がだよ……というか何で君は僕の携帯の電話番号知ってるんだッ!』

綾峰の言葉に叫ぶのはロリコン神父だった。

「いや、気がついたら俺の携帯にお前と神裂の連絡先が入ってたから」

『何で!?神裂か!?あの神裂が君に教えたのか!?』

「そういや、携帯に貼り付けられたメモで『先日の件は大変申し訳ありませんでした。私は仕事のためにイギリスに戻りますが、何かお困りの事があったら、私か、ステイルか、私に連絡下さい』って書いてあったんだが。とりあえず、お前に」

『それは、二度も強調している神裂に電話するべきじゃないのか?というか!あの神裂が!?僕としてはそっちの方が驚きなんだが……』

「いや、この件で神裂さんに電話したらまずいっつーか、もう学園都市VS魔術勢力の構図が九月を待たずして起こりそうな気がして……」

『知らないよ!こっちとしては今忙しいからさっさと切りたいんだけど!?』

「そういや、さっきから電話越しに何かボンボン音がするけど何やってんだ?」

『日本に来た弱小の魔術結社の1つを潰してるところだ!』

「大変だねー(棒読み)」

『うおおおおおおい!!良いからさっさと用件言えよ!』

「意外とお前余裕だろ?」

『切るぞ!?』

「後輩に告白されたんだが…………しかも3つも下。羨ましいだろ?ロリコンとしては」

『自慢かッ!?しかも僕がロリコンであることを前提にした自慢!!?相談じゃなかったのか?』

「いや、初めはそういうつもりだったんだけど、気がついたらお前って俺より年下じゃん?そう考えると癪になってきて」

『ようは、ただのイタ電なんだなッ!?切る!僕はもう切るからなッ!』

「いやー、実際さー。告白された状況があまりに微妙すぎて返答するべきなのか、流しておくべきなのか…………わからなくて」

『結局相談するのかッ!というか何だその微妙な状況って!』

「記憶喪失ゴッコしてたら告られた」

『何その状況!?というかそんな状況は僕にだってどうすれば良いか分からないよ!?』

「はぁ。インデックスにロリコン神父は使えないヤツだったって言っとこ」

『何で!?何でわざわざ彼女にそれを伝えるの!?』

「じゃあな。ステイル」

『…え?あ、ああ。じゃあなって違うだろ!彼女のことは!?というか何でいきなり名pi ツーツー』

「やっぱ、アイツって突然の状況に弱いよな…………はぁ、どうすっかなー。メンドクセー」

夜中、綾峰は1人病室でごちたのだった。

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