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日十二月七 壱【置き去り編】

わたしが学園都市に初めて来たのは5才ぐらいの時だったと思う。
おとーさんに連れられて来た。
わたしの家族はおとーさんとおかーさんが喧嘩して別れたので、おかーさんはいなかった。
おねーちゃんもいたけど、おかーさんと一緒に行ってしまった。
でもおねーちゃんとは携帯のメールで連絡をとってたから、寂しくはなかった。
幼稚園の子たちとはすぐに仲良くなれて、たくさん友達ができた。
毎日が楽しかった。
毎日が幸せだった。
だから、ツケが来たんだと思う。
おとーさんがいなくなった。
わたしを学園都市に入学させた後、行方をくらませたらしい。
それを聞かせにきた黒い服のおじさんは、そのままわたしを別の幼稚園に移動させると言ってきた。
そしてあれよあれよという間にわたしは気がつけば、

モルモットになっていた。

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七月二十日 弐

(戻ら…な……きゃ)

チン、とエスカレーターが目的の階に着く。
少女は”文字通り”全身を切り裂かれたような痛みを味わいながら、よろよろと歩いていく。
3台の清掃ロボットが少女の歩く跡を従者の如く着いていく。

(取りに……行かな…きゃ…………)

少女は力つき、倒れる。
その回りに広がっていく赤い液体は少女の血。
清掃ロボットは広がる”汚れ”を清掃する。
徐々に力を失っていく少女の瞳は、すぐに光りが無くなっていった。
少女の背に影が差し込んだ。

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七月二十日 壱

数ヶ月後、学園都市のどっかの場所。
綾峰は目の前の光景に唖然としていた。
そして、やっとのことで一言、

「へ?」

変な声を出した。
白井は頬を赤く染め、先ほど言った言葉を繰り返す。

「だから、2ヶ月目だそうです」

白井のお腹は既に中学生としてあり得ない形状をしていた。
つまるところ膨らんでいるわけだった。
それも太ったとかそういう原因ではない。
新たな生命がそのお腹に宿っていた。
綾峰は決心する。

責任取らないとな…と。

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七月十九日

「抑えきれなかった……」

夜中を過ぎて、月の光が漏れ入る病室の中で綾峰は1人ごちた。
思い出すのは今日の事件。

”綾峰”は結局何もできなかった。

確かに『多重能力者』は初春と知らない1人の女の子を救った。
でも、”綾峰”は何もできなかった。
犯人の前に立ち、犯人を抑えられる位置にいた。
しかし綾峰は何もできなかった。
確保することも爆弾を止めることも出来なかった。
あのトラブルのあと、起きた白井の手に包帯が巻かれていることに気がついた。
初めは渋っていたが何度も訊ねると、折れたのか渋々、

「爆弾を上空に『空間移動』させる際に触ったので、火傷を少ししたんですの」

と頬をぽりぽり掻きながら言った。
本当に申し訳ないと思った。
幾ら白井の方がレベルは上とは言え、部下に、それも年下の女の子に守られるようでは駄目だと思った。
もっと強くなりたい。
誰にも守られなくても、いや、誰をも守れるくらいに、強くなりたい。
そう、相手が例えレベル4であろうとも、レベル5であろうとも止める力が欲しい。

「俺はもっともっと強くならなきゃ……」

その目は月夜に妖しく光っていた。

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七月十八日 四【量子変速編】

1度目の爆発は洋服店「セブンスミスト」の内部でのことだった。
だが、誰もが予期しなかった2度目の爆発はすぐ近くの路地裏で起こった。
悲鳴をあげるもの。
なんだなんだとやじ馬根性をみせるもの。
慌てて駆け寄る風紀委員達。
彼らの目の前には信じられない光景が広がっていた。
路地の中は爆風によって吹き飛ばされたのか生ゴミや瓶などのゴミが散乱していた。
そして、その中心には、

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七月十八日 参【量子変速編】

(やっちまったなぁ~。メンドクセー)

綾峰は現在進行形で後悔をしていた。

「『多重能力者(デュアルスキル)』?」

綾峰の目の前には驚きの表情で固まっている親友、上条 当麻と部下を通じて知りあった御坂 美琴の2人。
しかも綾峰の格好が黒仮面と黒雨合羽であるために、あからさまに警戒されている。

(く、『幻想殺し(イマジンブレーカー)』の上条に、『超電磁砲(レールガン)』の御坂…………やべぇ。勝てる気がしない)

そもそも綾峰の能力ではAIM拡散力場を持たない上条の動きは感知できない。
御坂の能力も綾峰がいくら大量の能力を使った所で電撃で一蹴されるだろう。

(ならば、上条はカウンターで…って違う違う!そもそも闘うことを考える時点で間違えてる。俺はこいつらと敵対関係になったところで何の得もないんだ)

通常、敵対したくない場合は友好的な態度をとった方がいい。

(よし、まずはフレンドリーに)

とある考えの元に綾峰は手の喉にあてた。

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七月十八日 弐【量子変速編】

「白井!俺はいますぐ現場に向かう、お前は支部のメンバー達に即座に連絡をいれろ。それからもし風紀委員(ジャッジメント)の誰かがセブンスミストにいるならそいつをすぐに避難させろ。さっきの推論が間違ってなければそいつが今回のターゲットだ」

「はい!」

白井に命令を出して綾峰はすぐに支部を後にする。

「セブンスミストは……こっちだな!」

そう言って綾峰は走り出した。

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七月十八日 壱【量子変速編】

「なぁ、上条。これはデジャヴっつーのか?」

またも翌日、上条と綾峰2人の下校だった。

「今日も何か事件が起きそうな気がする」

「つーより、お前の場合1日1事件が当たり前だろ?」

「何だその1日1善的な言い方。メンドクセーな。しかも俺は単に巻き込まれてるだけなんだぞ?それに昨日のあれを事件って言うのか?」

「うっ。それは悪かったって言ってんだろ」

綾峰が言ったのは昨日御坂が勢いあまって壊したATMのことだ。

「それにしてもお前あの後1晩中、御坂と追いかけっこやってたのか?」

朝、登校してきた上条の一言目は「眠い………不幸だ…………」だった。
結局綾峰に女子中学生と手を取り合って街に消えたことを報告された土御門と青髪ピアスによって制裁をうけていた。

「あー、まーな。つーか何であいつはあんなにつっかっかってくるんだ?」

「知らねーよ。はぁ、何でお前のフラグ乱立体質は節操ないんだか、メンドクセー」

「何だそのエロゲーみたいな設定。つーか不幸な上条さんはそんな幸運経験皆無ですよ!?」

「お前は今全世界の健全なる男子諸君を敵に回した、謝れ、特に画面の外にいる年齢=彼女いない歴な人達に謝れ!」

「画面?お前なに言ってんだ?」

「気にすんな、電波を感じただけだ」

「そういやお前はあの後どうしたんだ?何か全身擦り傷だらけだけど」

綾峰の体中にバンソーコーが貼られている。

「あの後、部下の白井が来てな。サボってたのがバレてオシオキされてた」

「オシオキ?」

「『空間移動』で上空30mぐらいの高さに上げられて、そのまま自由落下、そして地面に激突する寸前でまた上空30mぐらいの高さに、自由落下、30m、自由落下…以下エンドレス」

「………………………………」

無言の上条は震えていた。

「最後は砂場に落としやがって、地味に痛かった」

「自業自得だろ」

「うるせー」

綾峰は泣きたくなった。

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七月十七日

「暗証番号ガ違イマス」

コンビニの一画で無情な一言が告げられた。

「なんて言うか、さっきまでは普通にお金下ろせたのにお前の番になるとそうなるってのはやっぱりあれか?日頃の行いが悪いのか?」

綾峰はコンビニのATMの前でフリーズした友人に声をかけた。

「…………は?いやいやそんな筈は…」

復活した友人がまた暗証番号を打ち込む。

「暗証番号ガ違イマス」

「何でだー!!」

「はぁ、メンドクセー」

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日六十月七

それは銀行強盗事件が起きる少し前のことだった。
下校中にクレープを買っていた御坂と白井が初春にあった時。

「それにしても風邪が辛いなら休んだ方がいいんじゃない?どうせ夏休みまで後数日だし、授業だってやってないんでしょ?」

御坂はそういうと、どれ…、と言いながら初春のおでこに手を伸ばした。

「うわ、結構熱あるじゃない」

額に押し当てた自分の額で熱を計った御坂が心配そうに言うと、

「でも、風紀委員(ジャッジメント)の方が忙しくて」

初春は忙しさを理由に大丈夫だと言った。
そこには同僚(白井)から送られる殺気で冷や汗が出ている。

「最近、能力者の事件が多くて」

「へぇ、そうなの?」

「ええ、虚空爆破事件や連続発火強盗ですとか…」

「それに偽多重能力者事件とかですわ」

白井が言った言葉に御坂があれ?と首を傾げた。

「黒子、今あんた『多重能力者(デュアルスキル)』って言ったの?」

「ええ、そうですわ。本来脳への負担が大きすぎて実現不可能と言われてる、あの『多重能力者(デュアルスキル)』ですわ」

「一種の都市伝説ですね。最近第一〇学区の研究機関がいくつか機能停止してるんです」

「それが何か関係があるの?」

「何でもその『多重能力者(デュアルスキル)』が研究機関という研究機関を潰して回っているとかで、噂になっていますわ」

「へ~、初めて聞いたわ。でもそれなら手配とかされるんじゃないの?」

「それが一向に手配されませんの。まるで研究機関の方から隠されているかのようでして、被害届もありませんのよ」

「それにその『多重能力者(デュアルスキル)』はあまりに多くの能力を使うため、特定できないとまで一部では言われてるそうなんです」

「そこに便乗した能力者達が『多重能力者(デュアルスキル)』を騙って犯罪に手を染めてるんですの」

「あれ?白井さん」

「何ですの?」

「あそこの銀行、何で昼間から防犯シャッターなんか下ろしてるんでしょうね」

初春がそう言った瞬間、防犯シャッターが爆発した。

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七月十六日

「不幸だ………不幸すぎるー!!」




「なんて叫ぶのはいつものように上条だと思っただろう?残念でした、俺は綾峰 唯鷹(あやみね ゆたか)そこら辺にいる高校生だ」

「うるせー!テメェ、静かにしてろってのが聞こえねぇのか!」

「はい!すいませんでした!!」

拳銃を突きつけて銀行強盗犯が綾峰を黙らせる。
綾峰はごくフツウの高校生だ。
1日1回は何かの事件に巻き込まれる、この事件体質(トラブルメーカー)でなければ。

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とある科学の事件体質

「とある科学の事件体質」

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